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節外性NK/T細胞リンパ腫[私の治療]

登録日: 2026.06.19 最終更新日: 2026.06.19

山口素子 (三重大学大学院医学系研究科先進血液腫瘍学教授)

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節外性NK/T細胞リンパ腫(extranodal NK/T-cell lymphoma:ENKL)は,リンパ節以外の病変が主体のEpstein-Barr virus(EBV)関連リンパ腫である。鼻に好発し,病理組織学的に著明な壊死,血管傷害ないし破壊,perforinなどの細胞傷害性蛋白の発現を認める。腫瘍細胞はほとんどの患者でNK細胞型であるが,細胞傷害性T細胞型の例もある。日本における発生頻度は全悪性リンパ腫の1%未満である。

▶診断のポイント

鼻のほか,皮膚,小腸,肝臓・脾臓,精巣,中枢神経系などに発生する。不明熱や血球貪食症候群を契機に診断される場合がある。壊死が多いため,生検時には病変周辺の正常組織も採取するようにする。

▶私の治療方針・処方の組み立て方

腫瘍細胞にP糖蛋白が発現していることが知られており,多剤耐性非関連薬のうちL-asparaginaseや白金製剤を主体とする化学療法,病変部放射線治療,あるいはこれらの併用療法を選択する。

鼻腔(周辺)のIE期から頸部リンパ節浸潤までのⅡ期ENKLに対しては,50Gyの病変部放射線治療(病変臓器全体,腫瘍辺縁+2cm)と2/3DeVIC 3コースを同時に開始するRT-2/3DeVIC療法が第一選択である1)。国内第Ⅰ/Ⅱ相試験(JCOG0211-DI)で開発され,その後,日常診療でも臨床試験時と同様の安全性と有効性が確認されている2)。70歳以上の高齢者,臓器機能低下例では同時に実施せず,放射線治療から開始し,可能であればその後,化学療法の投与量を減量して行う。

上記以外の初発例では,SMILE〔steroid(dexamethasone),methotrexate,ifosfamide,L-asparaginase,etoposide〕療法が第一選択である1)。SMILE療法不耐の場合はL-asparaginase単独投与,GDP(gemcitabine,dexamethasone,cisplatin)療法などの白金製剤を含む化学療法を考慮する。新規治療薬の臨床試験への参加も選択肢となる。初発進行期でSMILE療法などが奏効した場合は,methotrexateの大量療法あるいは髄腔内投与による中枢神経系再発の予防を行うとともに,同種または自家造血幹細胞移植(以下,自家移植)を検討する。


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