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不完全房室ブロック[私の治療]

登録日: 2026.06.11 最終更新日: 2026.06.11

福田浩二 (国立病院機構仙台医療センター循環器内科医長)

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不完全房室ブロックとは,房室結節の興奮伝導低下を呈している状態である。程度により,房室伝導の延長を認めるが1:1伝導が保たれているⅠ度,房室伝導が1拍途絶するⅡ度,伝導が数拍途絶する高度房室ブロックの状態がある。原因として,加齢に伴う房室結節組織の線維化のほか,若年では自律神経の影響によるものが多い。このほか,心筋虚血,蓄積性心筋症(心アミロイドーシス,心サルコイドーシス,ヘモクロマトーシス,ファブリー病など),心内膜炎,成人先天性心疾患など,器質的心疾患が関与している可能性がある。

▶診断のポイント

•I度房室ブロック:心電図におけるPR間隔の延長。

•Ⅱ度房室ブロック:心電図における1拍のQRSの脱落。脱落直前と比して直後のPR間隔短縮を認めるウェンケバッハ型と,PR間隔が変化しないモビッツ型がある。前者は房室結節に対する自律神経の影響による(副交感神経優位)機能的ブロックであることが多く,緊急性は低い。後者はHis束以下の刺激伝導系の障害による器質的ブロックと考えられ,完全房室ブロックへの移行のリスクが高い。

•高度房室ブロック:連続した2拍以上のQRSの脱落。完全房室ブロックへの移行のリスクが高い。

▶私の治療方針・処方の組み立て方

治療方針としては,完全房室ブロックへの移行のリスクを評価することが重要である。リスクが高い場合,ペースメーカ治療の適応を検討する。


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