サルコイドーシスは肉芽腫性病変を生じる原因不明の疾患で,全身のあらゆる臓器に起こりうるが,日本では眼病変の頻度はサルコイドーシス全体の54.8%と高い。2016年度のぶどう膜炎全国疫学調査では,サルコイドーシスはぶどう膜炎の原因疾患として最も多く,10.6%を占めた。サルコイドーシスは指定難病のひとつであり,認定されると医療費助成を受けることができる。
▶診断のポイント
診断基準が策定されており,日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会編集の「サルコイドーシス診療の手引き2023」1)に沿って診断する。
眼病変を強く示唆する所見は,下記6項目中2項目以上を満たす場合である。
①肉芽腫性前部ぶどう膜炎(豚脂様角膜後面沈着物,虹彩結節)
②隅角結節またはテント状周辺虹彩前癒着
③塊状硝子体混濁(雪玉状,数珠状)
④網膜血管周囲炎(主に静脈)および血管周囲結節
⑤多発するろう様網脈絡膜滲出斑または光凝固斑様の網脈絡膜萎縮病巣
⑥視神経乳頭肉芽腫または脈絡膜肉芽腫
血液検査では可溶性インターロイキン-2受容体(sIL-2R)とアンジオテンシン変換酵素(ACE)の上昇が特徴的である。日本人ぶどう膜炎患者ではsIL-2R and/or ACEは感度75.0%,特異度93.0%であり診断の一助となるが,sIL-2Rは眼内悪性リンパ腫などでも上昇することがあるため注意が必要である。
サルコイドーシスは,小児では一般的に稀である。4歳以前に生じ,非乾酪性類上皮細胞肉芽腫からなる皮膚炎,関節炎,ぶどう膜炎を三主徴とする,肺門リンパ節腫脹を欠くものをBlau症候群(若年発症サルコイドーシスと同一疾患)と言う。
