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停留精巣・精巣捻転症[私の治療]

登録日: 2026.06.06 最終更新日: 2026.06.06

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Ⅰ.停留精巣

男児の陰囊内に精巣が局在しておらず,鼠径部あるいは腹腔内に存在している状態である。大部分が先天性で,その発生頻度は新生児期で4.1~6.9%と報告されている。正常では,精巣は胎児期には腹腔内に存在するが,胎生36週には鼠径管を下降し陰囊へとどまる。陰囊内に精巣が局在していない状況では,精巣は高温環境下にあることから,将来の造精機能障害(男性不妊症),精巣の発がん,精巣捻転のリスクとなる。

▶診断のポイント

診断のファーストステップは触診で,陰囊内に精巣を触知するか,触知しなければ鼠径部に触知できるかを確認する。乳幼児の場合,皮下脂肪が厚いことや,鼠径管内に精巣がある場合は精巣の触知が困難であることから,超音波検査により局在を検索する。症例によりMRIや腹腔鏡で局在を確認することもある。両側の非触知精巣の場合,性分化疾患との鑑別が重要であり,染色体検査,ホルモン学的検査が必要となる。

▶私の治療方針・処方の組み立て方

治療は,日本小児泌尿器科学会から出されている「停留精巣診療ガイドライン第2版(2024)」1)に準じて行う。本疾患の最も重要な治療目的は,将来の妊孕性確保と発がんへの対策である。停留精巣を薬物療法で治療することは不可能で,治療は手術療法となる。鼠径部や腹腔内など陰囊外にある精巣を陰囊に降ろし,固定する手術を行う。手術時期は1歳前後(生後6カ月以降,2歳頃まで)に行う。2歳を過ぎると停留精巣の組織のみならず,健側の精巣にも同様の組織変化が起こることが知られており,造精機能障害をきたさないよう低温環境下の陰囊に降ろし固定する。


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