良性骨腫瘍は若年者に好発し,無症状に経過することも多いため,外傷を契機に偶発的に見つかる場合もある。種類も多く,治療法も多様であることから,腫瘍によって治療の適応を把握する必要がある。
▶診断のポイント
骨腫瘍には好発年齢と好発部位があり,単純X線,CT,MRIなどの画像所見と組み合わせることで診断可能な場合が多い。骨破壊や骨膜反応を認める場合には,悪性骨腫瘍と鑑別するために生検による病理組織診断を行う必要がある。
▶私の治療方針・処方の組み立て方
良性骨腫瘍は無症状であれば,基本的に経過観察のみで対応する。しかし,①疼痛により生活に支障をきたしている場合,②切迫骨折や骨折を生じた場合,③局所侵襲性が強い場合,④悪性化が危惧される場合,などは外科的治療を行う。ただし,骨巨細胞腫が脊椎や骨盤など切除不能な部位に発生した場合には,抗RANKL抗体(デノスマブ)による薬物療法のみで治療を行うこともある。
外科的治療には治癒的広範切除,広範切除,辺縁切除,腫瘍内切除があるが,良性骨腫瘍の場合は,基本的に辺縁切除か腫瘍内切除(搔爬)を行う。腫瘍切除後に生じた骨欠損部には,骨移植(自家または人工)や骨セメントを充塡することがある。また,腫瘍により骨変形を生じた場合には,創外固定を用いて変形矯正を行う場合がある。
