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男性不妊症[私の治療]

登録日: 2026.02.23 最終更新日: 2026.02.23

白石晃司 (山口大学大学院医学系研究科泌尿器科学講座教授)

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カップルの5~6組に1組は不妊症であり,その約半数が男性不妊である。男性因子の多くは,薬物療法や外科治療により改善することが多い。男性不妊治療のみではなく,体外受精や顕微授精といった生殖補助医療(assisted reproductive technology:ART)の併用により妊娠率の向上が期待できる。

▶診断のポイント

【症状】

挙児を希望するも1年以上妊娠を認めない場合,不妊症と診断される。多くは婦人科側で施行される精液検査異常が受診契機となる場合が多い。一方で,精索静脈瘤による陰囊痛や勃起障害にて泌尿器科を受診するケースも増加している。

【検査所見】

精巣萎縮(精巣容積10~12mL未満)や左精索静脈瘤の有無を評価する。内分泌学的評価としてLH,FSHおよび血清総テストステロンの測定を行う。精液検査の下限値の基準は,精液量1.4mL,精子濃度1600万/mL,精子運動率42%,総運動精子数3900万/射精,である。

▶私の治療方針・処方の組み立て方

精索静脈瘤や閉塞性無精子症など外科治療が可能な疾患については,精索静脈結紮術や精路再建術といったオプションを必ず提示する。パートナー年齢が35歳前後の場合は,並行してARTの施行も推奨する。男性因子の診療期間としては,3~6カ月を目安として評価および治療方針の見直しを行う。

生活習慣病と男性不妊との関連も注目されている。併存疾患の治療や禁煙,運動を推奨し,陰囊の高温環境(頻回のサウナ等や密着した下着など)への曝露の是正を行う。


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