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下垂体腫瘍(腺腫・神経内分泌腫瘍)[私の治療]

登録日: 2026.02.21 最終更新日: 2026.02.21

西岡 宏 (虎の門病院間脳下垂体外科部長)

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下垂体前葉細胞から発生し,大多数は良性腫瘍である。臨床的にホルモン過剰分泌の有無により,機能性腫瘍(50~60%)と非機能性腫瘍(30~40%)に二分される。

▶診断のポイント

腫瘍の局在診断は主に造影MRIで行い,ホルモン産生分泌能は理学所見と血液検査(前葉・標的組織ホルモン基礎値の測定と各種負荷試験)で評価する。機能性腫瘍はガイドラインに基づいて確定診断する1)

▶私の治療方針・処方の組み立て方

プロラクチン産生腫瘍は薬物治療が,他の機能性腫瘍は外科治療(経鼻手術)が第一選択である。術後非寛解例や手術困難例には薬物治療を,無効例には放射線治療を行う。非機能性腫瘍では,視機能障害などの症候例は手術の適応となる。有効な薬物治療はない。

【プロラクチン産生腫瘍】

長時間作用型ドパミン製剤のカベルゴリンが,プロラクチン値正常化(80~90%)と腫瘍縮小(約80%)に優れる。効果は多くの場合可逆的だが,著効例の中には2年間以上内服した後に中止可能な治癒例がある(約10~40%)。カベルゴリン抵抗例や副作用などで継続困難例は手術の適応となる。

【先端巨大症(成長ホルモン産生腫瘍)】

手術治癒率は約60~80%で,最大の治癒阻害因子は腫瘍の海綿静脈洞浸潤である。薬物治療にはソマトスタチンアナログ(SSA)製剤,ドパミン製剤と成長ホルモン受容体拮抗薬(ペグビソマント)があり,第一選択薬であるSSA製剤には第1世代(オクトレオチド,ランレオチド)と第2世代(パシレオチド)がある。前者で内分泌寛解と腫瘍縮小は各々約40%・60%以上で得られ,後者の効果はさらに良好だが,副作用の高血糖に十分な注意が必要である。


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