骨組織に発生した悪性腫瘍を悪性骨腫瘍と称する。稀少がんである。令和3(2021)年度の全国骨腫瘍登録一覧表(日本整形外科学会骨軟部腫瘍委員会編)によると,骨肉腫177例,軟骨肉腫134例,悪性リンパ腫92例,骨髄腫67例,ユーイング肉腫38例,脊索腫34例が登録されている。
▶診断のポイント
骨肉腫は10歳代の青年期に,軟骨肉腫は中高年に,脊索腫は高齢者に発生することが多い。四肢発生の場合は疼痛が先行することが一般的であるが,脊椎発生の場合は下肢のしびれや筋力低下・感覚障害,膀胱直腸障害などの症状が先行することもある。
診断にはX線が有用である。骨破壊像,石灰化/骨化,骨膜反応が診断の一助となる。MRIは病変の広がりや,神経・血管など周囲組織との関係などを知るのに有用である。CTは微細な骨破壊を詳細に描出可能であり,遠隔転移の有無を知るためにも必要な検査である。必要に応じて骨シンチグラフィ,タリウムシンチグラフィなどが行われる。血清学検査にて,骨肉腫ではALPが高値を,ユーイング肉腫ではCRPやLDHが高値を示すことが多い。生検により病理組織学的診断を行うことが必須である。
