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乳癌以外の乳房悪性腫瘍[私の治療]

登録日: 2026.02.05 最終更新日: 2026.02.21

山門玲菜 (三重大学医学部附属病院乳腺センター) 河口浩介 (三重大学医学部附属病院乳腺センター教授)

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Ⅰ.悪性葉状腫瘍

葉状腫瘍は良性,境界悪性,悪性に亜分類される。悪性葉状腫瘍の頻度は8~20%とされる。悪性葉状腫瘍の13~40%が肺・骨に転移する。再発後の治療法は確立していないため,早期の診断と治療が重要である。

▶診断のポイント

無痛性で可動性良好な腫瘤として発見されることが多い。画像,組織学的検査でも線維腺腫との鑑別が困難である。発症年齢は40~50歳に多く,線維腺腫の好発年齢よりも高齢である。

▶私の治療方針・処方の組み立て方

線維腺腫などの良性乳房腫瘤を疑う場合でも,葉状腫瘍の可能性を考慮し,経過観察する。急速増大や,3cm以上の大きさの場合は葉状腫瘍を疑い,病理学的検査・摘出生検のため,専門施設へ紹介する。

▶治療の実際

葉状腫瘍,あるいは葉状腫瘍が疑われる腫瘤はマージンを1cm以上とった外科的完全切除が標準治療である。局所再発は2年以内に多く,再発時には悪性度が増すことが報告されている。放射線照射や薬物療法が行われることもあるが,標準的な治療法は確立していない。

▶専門家へのコンサルト

急速増大,あるいは腫瘍径の大きい乳房腫瘤を見つけた際は専門施設へ紹介する。Li-Fraumeni症候群の患者が15%を占めるとされ,専門家の対応が必要となる。

【参考資料】

▶ 日本乳癌学会, 編:乳腺腫瘍学. 第4版. 金原出版, 2022, p391.

▶ 森谷卓也, 他, 編:腫瘍病理鑑別診断アトラス 乳癌. 第2版. 文光堂, 2016, p151-5.

▶ WHO Classification of Tumours Editorial Board:Breast Tumours:WHO Classification of Tumours. Vol 2. 5th ed. World Health Organization, 2019, p172-6.


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