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アレルギー性結膜疾患[私の治療]

登録日: 2025.12.08 最終更新日: 2025.12.10

福島敦樹 (ツカザキ病院眼科部長)

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Ⅰ型アレルギーが関与する結膜の炎症性疾患をアレルギー性結膜疾患と総称する。臨床像や病態の違いから,アレルギー性結膜炎(季節性および通年性),アトピー性角結膜炎,春季カタル,巨大乳頭結膜炎の4型に分類される。アレルギー性結膜炎に代表される軽症例の症状・所見は瘙痒感・充血が中心で,Ⅰ型アレルギー即時相が発症の中心的役割を果たす。一方,春季カタルやアトピー性角結膜炎に代表される重症例では巨大乳頭など結膜増殖変化を認め,瘙痒感・充血のみならず眼痛や視力低下も訴える。重症例の病変部には多数の好酸球が浸潤しており,Ⅰ型アレルギーに加えてTh2細胞が 重要な役割を果たす。

▶診断のポイント

自覚症状では瘙痒感のみ診断特異性が高い。他覚所見では,巨大乳頭や角膜潰瘍など重症例に認められる所見は診断特異性が高いが,軽症例でも認める充血などは診断特異性が低い。確定診断には,局所(結膜擦過物中好酸球検査,涙液中IgE検査)あるいは全身(皮膚テスト,血清抗原特異的IgE検査)でⅠ型アレルギーを証明する必要がある。


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