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少子化の進む日本の生殖医療―卵子凍結は少子化対策になるか(堤 治)[プラタナス]

登録日: 2025.08.14 最終更新日: 2025.09.22

堤 治 (山王病院名誉病院長)

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2024年の日本の出生数は68万6061人、合計特殊出生率は1.15で、史上最低を記録しました()。これに対して、体外受精で生まれた子どもの数をご覧下さい(右上)。出生数・合計特殊出生率と反比例して、年々増加しており、2022年に7万7000人を超えました。
1978年、世界で初めて体外受精に成功したのは、英国のエドワーズでした。駆け出しの産婦人科医であった私は、1979年から卵子研究に取り組み、体外受精治療に携わってきました。1999年に、体外受精による出生児が100人に1人に達したときは驚きましたが、2022年には、10人に1人にまで増え、日本は世界に類を見ない体外受精大国となっています。

しかし、体外受精が、新しい生命の誕生に寄与し、少子化の進行をわずかでも食い止めているとしても、この現状に満足してはいけないと私は思います。


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