『便通異常症診療ガイドライン2023』1)によると,便秘の定義は「本来排泄すべき糞便が大腸内に滞ることによる兎糞状便・硬便,排便回数の減少や,糞便を快適に排泄できないことによる過度な怒責,残便感,直腸肛門の閉塞感,排便困難感を認める状態」と,慢性便秘症(chronic constipation)の定義は「慢性的に続く便秘のために日常生活に支障をきたしたり,身体にも様々な支障をきたしうる病態」とされる。
慢性便秘症は,一次性便秘症として機能性便秘症,便秘型過敏性腸症候群および非狭窄性器質性便秘症〔小腸・結腸障害型と器質性便排出障害(直腸・肛門障害型)〕に,二次性便秘症として薬剤性便秘症,症候性便秘症および狭窄性器質性便秘症に分類され,また症状の観点から「排便回数減少型」と「排便困難型」に分類される。
▶診断のポイント
慢性便秘症(機能性便秘症)の診断は器質的疾患との鑑別のため,患者の詳細な病歴聴取と身体検査,必要に応じた検査を組み合わせ,警告症状・徴候,危険因子,検査値異常などを認めた場合は,大腸内視鏡検査などの画像検査を行う。また,便秘をきたす薬剤や基礎疾患などによる二次性便秘症との鑑別も必要である。
