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褐色細胞腫・パラガングリオーマ[私の治療]

登録日: 2024.10.02 最終更新日: 2026.02.21

田辺晶代 (国立国際医療研究センター病院内分泌代謝内科/内分泌・副腎腫瘍センターセンター長)

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▶治療の実際

【診断確定後】

一手目 カルデナリン1mg錠(ドキサゾシンメシル酸塩)1回1錠1日2回(朝・夕食後),5~7日おきに1日1~2mgずつ,1日6~16mgまで漸増

二手目 〈頻脈合併例および一手目で頻脈が出現した場合,一手目に追加〉インデラル10mg錠(プロプラノロール塩酸塩)1回1~2錠1日3回(毎食後)

三手目 〈一手目に追加〉アダラートCR 20mg錠(ニフェジピン)1回1~2錠1日2回(朝・夕食後),またはノルバスク5mg錠(アムロジピンベシル酸塩)1回1~2錠1日1回(朝食後)

四手目 〈一~三手目に追加〉デムサー250mgカプセル(メチロシン)1回1カプセル1日2回(朝・夕)から投与開始。効果不十分な場合は,経過を十分に観察しながら3日間以上の間隔をおいて1日1カプセルまたは2カプセルずつ漸増し,患者の尿中カテコールアミン量および症状の十分な観察のもと,適宜増減〔1日最高用量は16カプセル,1回最高用量は4カプセル,投与間隔は4時間以上とし,1日2カプセルでは1日2回(朝・夕),1日3カプセルでは1日3回(朝・昼・夕),1日4カプセル以上は1日4回(朝・昼・夕・就寝前)に分割する〕

【術前治療】

一手目 入院による補液:生理食塩水1回500mL 1日1~2回(点滴静注)2~3日間

【高血圧クリーゼ,麻痺性イレウス】

一手目 レギチーン注(フェントラミンメシル酸塩)5~10mgを1~2分かけて静注した後,2mg/時前後の投与量で持続静注,30~60分ごとに血圧を測定し投与量を増減,生理食塩水1日1000~2000mL(24時間持続点滴静注)併用

注意:厳重な血圧・脈拍モニタリングのもとで使用する。

二手目 〈一手目に追加〉ペルジピン注(ニカルジピン塩酸塩)生理食塩水または5%ブドウ糖注射液で稀釈し,ニカルジピンとして0.01~0.02%(1mL当たり0.1~0.2mg)溶液を点滴静注(0.5~6.0μg/kg/分で投与),投与に際しては0.5μg/kg/分より開始し,目標値まで血圧を下げ,以後血圧をモニターしながら点滴速度を調節

注意:厳重な血圧・脈拍モニタリングのもとで使用する。

▶専門家へのコンサルト

PPGLを疑う場合およびPPGLと診断した場合は,速やかに専門家へコンサルトする。

▶患者への説明のポイント

「未治療の場合は著しい高血圧や突然死のリスクがあるため,診断がつき次第,まず飲み薬を開始します。根本的治療の第一選択は手術治療ですので,手術に向けて飲み薬の調整を行います」などと説明する。

【文献】

1)日本内分泌学会, 監:褐色細胞腫・パラガングリオーマ診療ガイドライン2018. 診断と治療社, 2018.

2)日本泌尿器科学会, 他, 編:副腎腫瘍取扱い規約. 第3版. 金原出版, 2015.

田辺晶代(国立国際医療研究センター病院内分泌代謝内科/内分泌・副腎腫瘍センターセンター長)


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