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骨髄炎[私の治療]

登録日: 2024.09.19 最終更新日: 2026.02.21

新倉隆宏 (兵庫県立西宮病院整形外科部長/診療科長)

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▶私の治療方針・処方の組み立て方

急性骨髄炎では,まず保存的治療を行う。それが無効な場合,外科的治療を加えていく。慢性骨髄炎では,根治をめざすのであれば外科的治療を要する。手術を行う場合でも,抗菌薬投与は必須である。

▶治療の実際

【抗菌薬投与】

培養結果および感受性試験の結果を得るまでは,グラム陽性菌および陰性菌の両方に対して効果がある広域抗菌薬を投与する。培養結果および感受性試験の結果が出たら,起炎菌に応じて適切な抗菌薬に切り替え投与する。治療初期は一定期間(4~8週間),点滴静注にて投与する。その後,内服抗菌薬に切り替え継続する。急性骨髄炎では3カ月,慢性骨髄炎では6カ月,抗菌薬を内服させるのが1つの目安である。

【手術】

壊死組織に対し外科的なデブリードマンを行う。死腔管理と抗菌薬局所放出を期待して,抗菌薬含有骨セメント留置を行うこともある。骨内および骨周囲軟部組織に抗菌薬局所デリバリーを行う持続局所抗菌薬灌流(continuous local antibiotic perfusion:CLAP)という手法もある。

病巣骨を切除した結果できた骨欠損が大きい場合は,それを補填する手術を行わねばならない。この目的でIlizarov法による骨延長を利用した再建,血管柄付き腓骨移植が行われる。Masquelet法という再建法では,骨欠損部に一定期間骨セメントを留置しておくと,その周囲に血流に富み骨形成能を有するinduced membraneが形成され,この中に自家海綿骨移植を行うと大規模骨欠損でもよく修復される。

▶専門家へのコンサルト

慢性骨髄炎は難治性であるため,治療経験が少なければ,経験豊富な医師,専門的な外科的治療が可能な施設へと転送することが勧められる。

▶患者への説明のポイント

骨髄炎では治療が奏効しても再発することがあることを説明し,認識してもらう必要がある。

新倉隆宏(兵庫県立西宮病院整形外科部長/診療科長)


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