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鉄欠乏性貧血[私の治療]

登録日: 2024.02.29 最終更新日: 2026.02.21

川端 浩 (京都医療センター血液内科・稀少血液疾患科診療科長/診療部長)

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▶治療の実際

経口鉄剤はいずれを用いてもよい。クエン酸第二鉄は消化器系の副作用が少ないとされるが,薬価が若干高い。

一手目 :フェロミア50mg錠(クエン酸第一鉄ナトリウム)1回2錠1日1回(夕食後),またはフェロ・グラデュメット105mg錠(乾燥硫酸鉄)1回1錠1日1回(夕食後),またはフェルム100mgカプセル(フマル酸第一鉄)1回1カプセル1日1回(夕食後),またはリオナ250mg錠(クエン酸第二鉄水和物)1回2錠1日1回(夕食後)

【経口鉄剤に不応・不耐容,または迅速な鉄の補充が必要な場合】

ヘモグロビンが8g/dL未満で頻回の来院が困難な患者では,最初から二手目とする。

一手目 :フェジン注(含糖酸化鉄)1回40~120mg 1日1回(静注)週に1~3回

必要な総鉄投与量に達するまで繰り返す。


二手目 :〈処方変更〉フェインジェクト注(カルボキシマルトース第二鉄)1回500mg 1日1回(5分以上かけて緩徐に静注,または生理食塩水で稀釈し6分以上かけて点滴静注)1週間隔で最大3回投与,またはモノヴァー注(デルイソマルトース第二鉄)1回1000mg 1日1回(生理食塩水で稀釈し15分以上かけて点滴静注)単回投与または翌週に500mg追加投与

▶専門家へのコンサルト

鉄剤を投与しても貧血が改善しない場合は,鉄欠乏以外の原因がないか専門家にコンサルトする。

▶患者への説明のポイント

鉄剤の投与に際しては,生じうる副作用(経口の場合は消化器症状や黒色便,静注の場合はアレルギー反応など)を説明しておく。

貧血が改善しても,貯蔵鉄が十分に回復するまでは鉄剤の内服を継続する。鉄剤を中止する際には,食事指導を行ったり,鉄を含有するサプリメントの利用を勧めたりして,再発を予防する。

【参考資料】

▶ 日本鉄バイオサイエンス学会, 編:鉄剤の適正使用による貧血治療指針. 改訂第3版. 2015.
https://jbis.bio/wp-content/uploads/pdf/zyouzaiv3.pdf

川端 浩(京都医療センター血液内科・稀少血液疾患科診療科長/診療部長)


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