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接触皮膚炎[私の治療]

登録日: 2024.02.23 最終更新日: 2026.02.21

本田哲也 (浜松医科大学皮膚科学講座教授)

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▶治療の実際

ステロイド外用が基本である。湿疹の程度・部位によってステロイド外用薬のランクを調節する。

【腕の中等度以上の皮疹】

一手目 :アンテベート軟膏(ベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステル)1日2回(朝・夕)塗布,またはマイザー軟膏(ジフルプレドナート)1日2回(朝・夕)塗布

一手目で改善が乏しい場合,外用薬のランクを上げる。

二手目 :〈処方変更〉デルモベート軟膏(クロベタゾールプロピオン酸エステル)1日2回(朝・夕)塗布

【頭部の中等度以上の皮疹】

頭部は毛髪があるため,ローション製剤が使用しやすい。

一手目 :リンデロン-VGローション(ベタメタゾン吉草酸エステル・ゲンタマイシン硫酸塩)1日2回(朝・夕)塗布,またはアンテベートローション(ベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステル)1日2回(朝・夕)塗布

二手目 :〈一手目に追加〉デルモベートスカルプローション(クロベタゾールプロピオン酸エステル)1日2回(朝・夕)塗布

〈皮疹が広範囲の場合〉

ステロイド含有シャンプー製剤を使用する。

一手目 :コムクロシャンプー(クロベタゾールプロピオン酸エステル)1日1回(洗髪時)

【原因物質が確定困難な場合・接触が避けられない場合】

原因物質との接触を避けることが可能な場合,通常1~2週間の外用治療で皮疹は治癒する。原因物質の確定が困難な場合,あるいは職業的に使用するため原因物質との接触が避けられない場合は,手袋や保湿剤の使用を指示する。

一手目 :プロペト(白色ワセリン)1日数回(塗布)

【かゆみが強い場合・皮疹が広範囲の場合・重症例の場合】

かゆみが強い場合や皮疹が広範囲の場合は内服療法も行う。

一手目 :ビラノア20mg錠(ビラスチン)1回1錠1日1回(空腹時),またはタリオン10mg錠(ベポタスチンベシル酸塩)1回1錠1日2回(朝・夕食後)

重症の皮疹が広範囲の場合や全身性接触皮膚炎の場合には,短期的にステロイド内服療法も考慮する。

二手目 :〈一手目に追加〉プレドニン5mg錠(プレドニゾロン)1回2錠1日1回(朝食後)(1週間程度にとどめる)

▶専門家へのコンサルト

パッチテストは,パッチテストパネル(S),または専用のパッチテストユニットに被偽物質,対照物質をのせ,皮疹のない皮膚(背部や上腕内側で検査することが多い)に貼付し,48時間後および72時間後(場合によっては1週間後も)に判定を行う。判定は国際接触皮膚炎研究班(ICDRG)の基準に従って施行する。

パッチテストは,手技自体は比較的容易であるが,その施行と解釈には熟練が必要とされる。たとえば,テストが適切な濃度・基剤で施行されない場合,感作の誘発や,一次刺激性接触皮膚炎誘発による偽陽性をまねく可能性がある。また,貼付濃度が低い場合は偽陰性をまねく。したがって,パッチテスト施行の際は速やかに皮膚科専門医へのコンサルトを行う。

本田哲也(浜松医科大学皮膚科学講座教授)


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