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眼瞼内反症の最新の知見について

登録日: 2024.01.25 最終更新日: 2026.02.21

鳥谷部荘八 (仙台医療センター形成外科手外科診療科長/東北ハンドサージャリーセンター代表) 山下 建 (札幌医科大学形成外科学准教授)

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眼瞼内反症について最新の知見をご教示下さい。
札幌医科大学・山下 建先生にご解説をお願いします。

【質問者】鳥谷部荘八 仙台医療センター形成外科手外科診療科長/東北ハンドサージャリーセンター代表


【回答】

【手術治療の第一選択である眼瞼下制筋前転法がついに診療報酬上で点数化された】

社会の高齢化に伴い,眼瞼内反症(退行性:加齢が原因)の患者数は増加傾向にあります。その有病率は60歳以上で2%,80歳以上では10%に上ります。また,男性よりも女性のほうが罹患しやすいとのデータがあります1)

そもそも下眼瞼は「瞼板」という軟骨様の線維性組織が水平方向(内眥,外眥靱帯)と垂直方向(下眼瞼牽引腱膜,lower eyelid retractors:LER)にバランス良く,ハンモックのように牽引され,眼球の下半分に密着するような構造をしています。加齢により瞼板が菲薄化,軟化したり,筋や靱帯が弛緩することで牽引のバランスが崩れ,下眼瞼が眼球に向かって回旋してしまうことが眼瞼内反症の原因と考えられています2)(同じ原因で外へ回旋すると眼瞼外反症となります)。さらに,眼輪筋が弛緩し,下眼瞼の瞼縁近くにある瞼板前眼輪筋の上に,そのすぐ尾側にある眼窩隔膜前眼輪筋が皮膚ごと乗り上がってしまうことも眼瞼内反症の原因となります。

下眼瞼の内反により,睫毛や瞼縁の皮膚が角膜・結膜に接触し,霧視,流涙,異物感などの不快な症状を呈します。さらに放置すると,角膜炎からの角膜混濁や,視力低下にもつながります。


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