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漢方治療の適応に関する「安井分類」の背景と意義は?

登録日: 2023.03.27 最終更新日: 2026.02.21

元雄良治 (金沢医科大学名誉教授/ 小松ソフィア病院腫瘍内科・漢方内科部長) 安井廣迪 (安井医院院長)

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日本では漢方製剤が保険診療で使えることから,広く診療の場で活用されています。漢方治療が適応となる病態をわかりやすく分類した「安井分類」は,今後の漢方医学の発展に役立つと考えられます。そこで,「安井分類」の背景・意義・今後の展望についてご教示下さい。
「安井分類」を考案された安井医院・安井廣迪先生にご解説をお願いします。

【質問者】元雄良治 金沢医科大学名誉教授/ 小松ソフィア病院腫瘍内科・漢方内科部長


【回答】

【漢方医学の適応症についての医学的・社会的分類を考える】

日本は現代医学を基盤とする一元的医療制度を採用しており,漢方医学はこのシステムの下で実践されています。世界には,現代医学とともに補完医学や統合医療を行っている国は多くありますが,漢方医学を含む日本のシステムは,その中でも群を抜いて成功している例と言えるでしょう。

漢方薬は様々な状況下で,様々な疾患に用いられていますが,これらは医学的には大きく4種のタイプに分類されます(図1)。

タイプ1:漢方治療のほうが西洋医学的標準治療より優れているもの

ほとんどすべての疾患には,西洋医学的な標準治療が存在します。通常の医療はこの標準治療に基づいて行われています。これまでの経験から,漢方薬は標準治療の及ばない症候に有効である場合や,標準治療よりも優れている場合があることがわかっており,報告や研究は専門誌に数多く掲載されています。たとえば,気圧低下に伴う頭痛に五苓散が有効であるという研究や報告があり,抑肝散がBPSD(behavioral and psychological symptoms of dementia)に有効であることが知られています。現在では,医療現場のみならず,介護現場でも大いに役立てられています。


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