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脊髄小脳変性症,多系統萎縮症[私の治療]

登録日: 2022.12.05 最終更新日: 2026.02.21

髙橋祐二 (国立精神・神経医療研究センター病院脳神経内科部長・特命副院長)

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脊髄小脳変性症(spinocerebellar degeneration:SCD)は小脳を中心とし脳幹,脊髄あるいは大脳を侵す神経変性疾患であり,運動失調症状を主体とし,パーキンソン症状,錐体路障害,末梢神経障害,認知症など様々な症候を呈する。SCDは遺伝性SCDと孤発性SCDに分類され,孤発性SCDの2/3は多系統萎縮症(multiple system atrophy:MSA)である。MSAは小脳失調症状に加え,パーキンソン症状・自律神経障害を合併する。行政上は痙性対麻痺もSCDに分類される。

▶診断のポイント

進行性の小脳性運動失調を認め,画像検査で小脳萎縮を検出する。遺伝性SCDの一部は遺伝子検査が有用である。血管障害,腫瘍(傍腫瘍症候群を含む),感染症,炎症,自己免疫,代謝,脱髄,中毒等による二次性運動失調症を除外する。

▶私の治療方針・処方の組み立て方

運動失調症状に対してはセレジスト(タルチレリン水和物)内服あるいはヒルトニン(プロチレリン酒石酸塩水和物)注射を行う。集中リハビリテーションの効果が実証されている。

SCDはパーキンソン症状,痙縮,末梢神経障害など様々な随伴症状を呈する。SCDに特異的な治療はなく,他疾患による症状と同様に対応する。MSAは自律神経障害を合併し,起立性低血圧,排尿障害,便秘など個々の症状に対応した治療を行う。


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