検索

×
絞り込み:
124
カテゴリー
診療科
コーナー
解説文、目次
著者名
シリーズ

ポルフィリン症[私の治療]

登録日: 2022.06.19 最終更新日: 2026.02.21

大門 眞 (弘前大学大学院医学研究科内分泌代謝内科学講座教授)

お気に入りに登録する

▶私の治療方針・処方の組み立て方

急性発作を予防し,また,早期の対応により重症化を防ぐ。

▶治療の実際

【間欠期】

誘因を避けるように指導する2)3)。月経に伴い急性発作を起こす症例では,LH-RH analogueを用いて月経を止めることも効果がある。

【急性発作時】
〈発症早期あるいは軽症時〉

一手目 :〈対症療法〉病状を悪化させる可能性がある薬物を絶対使用禁止するとともに,疼痛,腹痛にはクロルプロマジンおよび麻薬,不安,神経症にはクロナゼパム,クロルプロマジン,高血圧,頻脈にはβ遮断薬を処方,SIADHには補液による電解質補充

二手目 :〈一手目に追加〉10%ブドウ糖液1~4L/回(静注)

ブドウ糖を中心とした補液。ALASの酵素活性が抑制される。

〈中等〜重症時〉

一手目 :ノーモサング注(ヘミン)1回3mg/kgを生理食塩水100mLに溶解し,1日1回(30分以上かけて点滴静注)4日連続

ヘム製剤(ヘムアルギニンあるいは塩酸ヘマチン)の投与は病態に則した治療法であり,欧米では第一選択療法。

【発作が頻回に起こるとき】

一手目 :ギブラーリ注(ギボシランナトリウム)1回2.5mg /kg 1日1回(皮下注)月に1回

ギボシラン(givosiran)はALAS1遺伝子を標的としたsiRNAで,急性発作の再発を抑える。わが国では2021年に承認された。

【文献】

1)大門 眞:ポルフィリン症. 内科学. 第11版. (分冊第Ⅳ巻). ⽮﨑義雄, 編. 朝倉書店, 2017, p1815-20.

2)American Porphyria Foundation(APF).
https://www.porphyriafoundation.org

3)European Porphyria Network(EPNET).
https://porphyria.eu

大門 眞(弘前大学大学院医学研究科内分泌代謝内科学講座教授)


1 2