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フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病に対する治療の最近の進歩について

登録日: 2022.04.15 最終更新日: 2026.02.21

山内高弘 (福井大学医学部血液・腫瘍内科教授) 八田善弘 (日本大学医学部附属板橋病院 血液・腫瘍内科教授)

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フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病に対する治療の最近の進歩について,日本大学・八田善弘先生にご解説をお願いします。

【質問者】

山内高弘 福井大学医学部血液・腫瘍内科教授


【回答】

【TKI併用化学療法を行い寛解例には同種造血細胞移植が推奨される】

tyrosine kinase inhibitor(TKI)と化学療法の併用が原則です。寛解例には同種造血細胞移植の適応であれば移植を行い,適応外であれば維持療法を行います。

TKIは第1世代のイマチニブよりも抗腫瘍効果の強い第2世代のダサチニブが多く使われています。直接比較のデータはありませんが,イマチニブ使用群とダサチニブ使用群の予後に差はないと考えられます。第3世代のポナチニブは有望ですが血管閉塞などの有害事象があり,適切な使用量は探索中です。

寛解導入にTKIと強力化学療法を用いると治療関連死亡が3~5%程度みられるのに対し,TKIとステロイドのみでは治療関連死亡がほとんどなく,ほぼ全例が寛解します。したがって,寛解導入はTKI併用強力化学療法よりもTKIとステロイドが好ましいと考えます。

TKIとステロイドの寛解導入に続いて,初期化学療法としてTKIに強化化学療法を併用した場合と減弱化学療法を併用した場合では予後に差がなく,減弱化学療法も選択肢になると考えられます。


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