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高カルシウム血症[私の治療]

登録日: 2021.12.27 最終更新日: 2026.02.21

島村典佑 (東海大学医学部内科学系腎内分泌代謝内科) 駒場大峰 (東海大学医学部内科学系腎内分泌代謝内科准教授) 深川雅史 (東海大学医学部内科学系腎内分泌代謝内科教授)

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高カルシウム血症が軽度の場合は,原因の鑑別とその除去を優先する。血清カルシウム(Ca)濃度12mg/dL以上の場合は,まずは生理食塩水の点滴静注を行い,腎機能の改善,Ca排泄の促進を図る。高カルシウム血症の多くは骨吸収の亢進が関与しているため,ビスホスホネート,デノスマブがしばしば奏効する。

▶診断のポイント

高カルシウム血症による症状は非特異的である。よく経験される症状は,倦怠感や脱力感,思考力低下,昏睡などである。QT間隔短縮,不整脈,便秘,食欲低下などを認める場合もある。

低アルブミン血症のある症例では,血清Ca濃度は実際より低値を示すため補正が必要である(「低カルシウム血症」の稿参照)。また,もともと高カルシウム尿症のある症例では,血清Ca濃度が正常範囲内でも体液量の減少により急速に高カルシウム血症が生じることがあるため,注意が必要である。

▶私の治療方針・処方の組み立て方

表に高カルシウム血症の原因を示す。外来患者では,原発性副甲状腺機能亢進症の頻度が最も高い。また活性型ビタミンD製剤による薬剤性の頻度も高い。一方,入院患者では悪性腫瘍の頻度が最も高い。悪性腫瘍による高カルシウム血症は,PTH関連蛋白(PTHrP)による液性悪性腫瘍性高カルシウム血症(HHM)と,骨への直接浸潤による局所骨融解性高カルシウム血症(LOH)にわけられる。HHMは肺癌,乳癌,腎癌,子宮癌による頻度が高く,LOHは多発性骨髄腫や乳癌,前立腺癌による頻度が高い。


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