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乳腺線維腺腫[私の治療]

登録日: 2021.12.13 最終更新日: 2026.02.21

山内英子 (聖路加国際病院乳腺外科部長・ブレストセンター長) 尹 玲花 (乳腺クリニックmammaria tsukiji院長,聖路加国際病院乳腺外科非常勤医師)

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間質結合織性成分と上皮性成分の共同増殖による良性腫瘍で,10~30歳代に多い最も頻度の高い乳腺疾患である。通常3cm未満の単発性の境界明瞭,弾性硬,可動性のある腫瘤であるが,青年期では巨大化することもある。自覚的に無痛性の腫瘤を触知して気づかれるが,画像検査で非触知のものが指摘されることも増加している。

▶診断のポイント

【触診】

可動性良好な平滑または軽度分葉状な腫瘤を触れるが,前述のように非触知の場合もある。

【マンモグラフィ】

楕円形~円形の境界明瞭な腫瘤として描出される。退縮期にはポップコーン状の粗大石灰化がみられることもある。腫瘍径の小さいものは乳腺濃度に隠れて描出されないことも多い。

【超音波検査】

縦横比の小さい楕円形あるいは軽度分葉を伴う腫瘤で,境界は明瞭平滑,内部は均質である。フローイメージングでは,幼若な線維腺腫においては内部に血流信号をみることはしばしばあるが,典型的には腫瘤辺縁を取り囲むように描出される。
鑑別疾患として葉状腫瘍,浸潤性乳管癌(充実型)がある。

▶私の治療方針・処方の組み立て方

触診,画像所見より典型的な線維腺腫と考えられる場合は,経過観察を行う。経過観察中に増大した場合は,葉状腫瘍やがんを除外するために針生検を行う。初診時に大きさが2cmを超えるものや,大きさにかかわらず非典型的な画像所見を呈し線維腺腫と断定できないものは,積極的に細胞診あるいは針生検を行う。針生検で線維腺腫と診断された場合でも増大傾向がある場合,痛みなどの自覚症状を伴う場合に外科的切除を考慮する。


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