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一連の臨床研究論文不正問題。 医療保険財政に与えた影響は? 【しらべてみました】

登録日: 2016.09.08 最終更新日: 2026.02.21

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ARBバルサルタン(商品名:ディオバン)とカンデサルタン(ブロプレス)に関する一連の臨床研究論文不正問題は、製薬会社まで含めた広義の医療界に対する不信感を国民に募らせる結果となった。現在、誇大広告に関する薬事法違反でディオバンを販売するノバルティスの元社員が逮捕・起訴されているが、「不正による売上増で医療保険財政に与えた影響分を返還すべき」との一部報道も時折目にする。こうした指摘は正当なものなのか、中医協薬価専門部会に提示された資料を基に改めて考えてみたい。

売上額は論文発表後もほぼ横ばい

両薬は不正論文データが販促に使われる以前から、年間1000億円を超える大型薬だった。では、論文不正により当該薬の売上は伸びたのか。図1は主なARBの売上額の推移を示したものである。これを見ると、ディオバンの脳卒中・心血管イベントにおける抑制率の優位性を示したJIKEI Heart StudyがLANCET誌に掲載された2007年4月以降、同薬の売上は13年までほぼ横ばい。同論文以降も、同薬に関する研究が4件発表されているが、そこでも大きな伸びを認めることはできない。

一方、ブロプレスではCASE─Jの論文発表(08年2月)後、論文データと異なるCa拮抗薬に対する降圧効果の優位性を「ゴールデンクロス」として強調するグラフなどが販促活動に使用されてからも、ディオバン同様に大きな伸びは見られない。


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