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妊娠合併特発性血小板減少性紫斑病(ITP)診療について

登録日: 2019.06.02 最終更新日: 2026.02.21

小原 直 (筑波大学附属病院血液内科准教授) 冨山佳昭 (大阪大学医学部附属病院輸血部病院教授)

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妊娠を契機に特発性血小板減少性紫斑病(idiopathic thrombocytopenic purpura:ITP)と考えられる血小板減少が見つかった症例において,少々の血小板減少であれば経過観察でよいと思いますが,出産時にはステロイドなどの治療介入が必要な症例をしばしば経験します。このような症例のステロイドによる治療介入は予定日のどのくらい前から始めればよいでしょうか。また,ステロイド抵抗性であった場合にトロンボポエチン(thrombopoietin:TPO)アゴニストによる治療は妊娠後期でもやはり勧められないものでしょうか。
大阪大学・冨山佳昭先生にご回答をお願いします。

【質問者】

小原 直 筑波大学附属病院血液内科准教授


【回答】

【妊娠合併ITPにおける出産時の目標血小板数】

妊娠に伴う血小板減少の出現は,全妊婦の約10%程度に認められますが,その原因は様々です。そのうちの約70%は妊娠性血小板減少症です。妊娠性血小板減少症の病態は不明ですが,ITPとは異なり血小板数低下は軽度で,通常7万/μL以上あります。出産後1~2カ月で自然寛解し,胎児・新生児血小板減少は起こさないため無治療で経過観察できます。その次に多い原因は妊娠高血圧腎症で約20%を占め,ITPによる血小板減少の頻度は妊娠に伴う血小板減少症のうちの数%です。


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