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経カテーテル大動脈弁置換術(TAVI)に対する麻酔管理

登録日: 2018.09.10 最終更新日: 2026.02.21

吉川裕介 (札幌医科大学麻酔科)

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【多職種からなるハートチームにおいて確固たる信頼関係を構築することが最重要】

重症大動脈弁狭窄症に対する経カテーテル大動脈弁置換術(TAVI)は,人工心肺を用いずにカテーテル治療で大動脈弁置換術が可能であり,中~高リスク患者においては外科的大動脈弁置換術と比較して,短期予後は遜色ないことが明らかとなっている1)2)。現在,低リスク患者におけるTAVIと外科的大動脈弁置換術の比較試験が行われており,今後ますますの症例増加が予想される。

TAVIは全身麻酔,局所麻酔のいずれにおいても施行可能であるが,麻酔を行う上で最も重要な点は,TAVIは術者のみならず,多職種メンバーからなるハートチームが力を合わせて行うチーム医療であることを理解し,チーム内で確固たる信頼関係を構築することである。その中で,循環管理を担う麻酔科医の役割は小さくない。

技術的な側面としては,TAVIを受ける患者にはこれまで手術不能であった超重症例も含まれ,麻酔科医は重症大動脈弁狭窄症の循環管理に精通している必要がある。また,TAVIの麻酔の特徴として,術中に高頻度心室ペーシング(RVP)が必要であることが挙げられる。RVPは通常心拍数160~220bpm程度で行い,人為的に心拍出量を低下させ,その間に弁留置などを行う。しかし,患者の心臓は高齢者の肥大した病的心筋であるため,容易に酸素の需要供給バランスは破綻し,その施行に際しては慎重な準備が必要である。

【文献】

1) Smith CR, et al:N Engl J Med. 2011;364(23): 2187-98.

2) Leon MB, et al:N Engl J Med. 2016;374(17): 1609-20.

【解説】

吉川裕介 札幌医科大学麻酔科


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