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蛋白尿陰性症例の降圧ではCa拮抗薬を第一選択とすべきか【CKD stage G4~G5の患者の一部には良い適応だが,降圧の程度を慎重に検討する必要がある】

登録日: 2018.08.01 最終更新日: 2026.02.21

森 潔 (静岡県立総合病院腎臓研究科部長) 南学正臣 (東京大学医学部附属病院副院長/腎臓・内分泌内科教授)

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アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(angiotensin Ⅱ receptor blocker:ARB)や利尿薬による脱水・虚血を防ぐため,蛋白尿陰性症例の降圧ではCa拮抗薬を第一選択とすべきでしょうか。東京大学・南学正臣先生にご回答をお願いします。

【質問者】

森 潔 静岡県立総合病院腎臓研究科部長


【回答】

蛋白尿がある慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)患者ではレニン・アンジオテンシン系阻害薬(RA系阻害薬)による腎機能低下抑制作用が,複数の大規模臨床試験で示されています。一方,蛋白尿の陰性の糖尿病非合併CKDでは,血圧をきちんと下げれば,降圧薬の種類によらず腎保護効果が得られることがわかっており,RA系阻害薬の優位性は証明されていません。

合計11の無作為化比較試験を対象としたメタ解析でも,蛋白尿が1日500mg未満の患者においては,RA系阻害薬の優位性はなかった,と報告されています1)。高リスク高血圧患者を対象としてRA系阻害薬,Ca拮抗薬,サイアザイド系利尿薬の効果を比較した介入試験であるALLHAT研究の長期解析でも,心血管死亡,脳卒中,末期腎不全などの抑制効果は異なった種類の降圧薬の間で同等であったとされています2)


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