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胞状奇胎の診断のポイントと臨床上の管理,方針についての最新知見【全奇胎・早期全奇胎・部分奇胎の3つのカテゴリーにわけて考える】

登録日: 2018.07.04 最終更新日: 2026.02.21

小林裕明 (鹿児島大学医学部産科婦人科学教室教授) 兼城英輔 (九州大学病院産科婦人科)

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2011年に絨毛性疾患取扱い規約が大幅に改訂されています。胞状奇胎の診断のポイントと,臨床上の管理,方針についての最新知見を九州大学・兼城英輔先生にご教示願います。

【質問者】

小林裕明 鹿児島大学医学部産科婦人科学教室教授


【回答】

胞状奇胎は絨毛が囊胞化する異常妊娠です。わが国では妊娠1000当たり1~2の発生頻度で,その形態から全胞状奇胎(全奇胎)および部分胞状奇胎(部分奇胎)に分類されます。全奇胎は10~20%が続発症(侵入奇胎,臨床的侵入奇胎)を発症し,2~3%ががん化(絨毛がん)しますが,部分奇胎からの続発症は稀(2~4%)です。

以前は,ほとんどの絨毛が囊胞化しているものは全奇胎,一部の絨毛が囊胞化している,または胎児成分を認めるものは部分奇胎と,主に肉眼所見で診断されていました。しかし,超音波検査が発達し妊娠早期に奇胎の診断が行われるようになり,典型的な肉眼所見を示さず,全奇胎と部分奇胎の鑑別が難しい症例が増加していました。

2011年7月に発刊された「絨毛性疾患取扱い規約─第3版─」では,胞状奇胎の診断は病理診断によることが明記され,病理診断基準も大幅に改訂されました。実際の臨床では全奇胎・部分奇胎の2つではなく,全奇胎・早期全奇胎・部分奇胎の3つのカテゴリーにわけて診断することがポイントです。


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