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重症心身障害児に対する長期経腸栄養法【投与熱量,投与経路,何を投与すべきかを考える】

No.4899 (2018年03月17日発行) P.54

植村貞繁 (川崎医科大学小児外科教授)

土岐 彰 (昭和大学医学部外科学講座小児外科学部門教授)

登録日: 2018-03-16

最終更新日: 2018-03-13

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  • 重症心身障害児の経腸栄養剤は様々な種類があり,下痢や便秘,逆流という病態もあって,適切に選ぶことが難しいこともあります。特に長期的かつ栄養的な観点から栄養剤の選択,あるいは家庭でつくる流動食の工夫など,昭和大学・土岐 彰先生にご解説をお願いします。

    【質問者】

    植村貞繁 川崎医科大学小児外科教授



    【回答】

    重症心身障害児の栄養管理を行う場合,主に3つのことを考える必要があります。すなわち,①至適投与熱量をどうするか,②胃・食道逆流症に対する対策も含めて投与経路はどうするか,③何を投与すべきか,について述べる必要があります。

    (1)投与熱量

    重症心身障害児に対する投与熱量は,体表面積から求めた基礎代謝基準値の85%をもとに計算する方法や上腕筋と栄養摂取量の相関関係から求める方法などがありますが,実際の消費熱量との整合性は不明です。筋緊張の強いアテトーゼ型や不随意運動のある場合はエネルギー消費量が増加すると思われ,痙直型はエネルギー消費量が少なくなることが予想されます。実際に間接熱量計で測定すると,まったく体動を認めない症例は,1日の消費エネルギー量が非常に低く,湯川らの方法で求めた1日エネルギー所要量の26~34%を示しました。すなわち,個々の症例で至適投与熱量は異なるため,一律に決定することができません。間接熱量計により実測した消費熱量を利用することを推奨します。

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