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ゲノムワイド関連解析による関節リウマチの病態解明状況は? 【解析結果から新薬候補CDK4/6阻害薬を同定】

No.4846 (2017年03月11日発行) P.64

岡田随象 (大阪大学大学院医学系研究科遺伝統計学教授)

登録日: 2017-03-08

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  • ゲノムワイド関連解析(genome-wide association study:GWAS)による関節リウマチの病態の解明の現状についてご教示下さい。

    (質問者:岐阜県 K)


    【回答】

    ヒトゲノムは,アデニン(adenine:A)・チミン(thymine:T)・グアニン(guanine:G)・シトシン(cytosine:C)の4種類の塩基が約30億個連なった塩基配列として構成されています。ヒトゲノム塩基配列には個人差があり,中でも一塩基単位で配列が異なる一塩基多型(single nucleotide polymorphism:SNP)が有名です。

    ヒトゲノム全域に存在する約1000万箇所のSNPを対象に,疾患発症リスクとの関連を網羅的に調べるゲノムデータ解析手法が,ゲノムワイド関連解析(genome wide association study:GWAS)になります。ゲノムワイド関連解析は,2000年代前半にわが国の理化学研究所で初めて実施されました。現在では,疾患感受性遺伝子を同定する有効な手段として,世界中の研究施設で実施されています。

    関節の破壊を生じる自己免疫疾患である関節リウマチの発症には,遺伝的要因が関与することが以前より知られていました。筆者らは2014年に,欧米人およびアジア人集団10万人を対象に関節リウマチのゲノムワイド関連解析を実施し,計101個の疾患感受性遺伝子を同定しました1)。得られた疾患感受性遺伝子について,多彩な生物学データベースと分野横断的に統合するバイオインフォマティクス解析を実施したところ,関節リウマチの疾患病態に関わるいくつかの特徴を見出すことができました。

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