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関節リウマチの診療ガイドライン:日米欧の比較【トファシチニブの推奨度,低用量ステロイドの使用法に相違】

No.4835 (2016年12月24日発行) P.47

鏑木 誠 (東邦大学内科学講座膠原病学)

登録日: 2016-12-20

最終更新日: 2016-12-14

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関節リウマチ(RA)治療は近年大きく進歩し,欧州リウマチ学会(EULAR)1),日本リウマチ学会(JCR)2),米国リウマチ学会(ACR)3)は次々と診療ガイドライン(GL)を改訂した。これらは相互にかなり類似しており,RAの治療については世界的に一定のコンセンサスを得ていると言える。

RA治療は,まずは抗リウマチ薬が中心で,中でもメトトレキサート(MTX)がアンカードラッグとされている。また,MTXなどの低分子抗リウマチ薬で十分な効果がない場合,承認されているすべての生物学的製剤は同等に併用可能である。

一方,これらのGLには若干の相違もある。新規の低分子抗リウマチ薬であるJAK阻害薬のトファシチニブは,安全性の懸念からEULARとJCRのGLでは生物学的製剤の次の選択であるが,ACRのGLでは生物学的製剤と同等になっている。また,低用量ステロイドはすべてのGLで併用してもよいとされたが,EULARとJCRのGLでは6カ月未満,ACRでは3カ月未満の中止が推奨されている。実臨床では,ステロイド治療は開始すると中止がきわめて困難であることを多くの専門医が実感している。ステロイドの長期使用は,たとえ低用量でも重篤な副作用をもたらすことから,筆者はGLにこうした形で紹介されることに対しては必ずしも賛成していない。

【文献】

1) Smolen JS, et al:Ann Rheum Dis. 2014;73 (3):492-509.

2) 日本リウマチ学会, 編:関節リウマチ診療ガイドライン2014. メディカルレビュー社, 2014.

3) Singh JA, et al:Arthritis Care Res(Hoboken). 2016;68(1):1-25.

【解説】

鏑木 誠 東邦大学内科学講座膠原病学

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