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糖尿病の食事療法②:目標体重と摂取エネルギー量について

No.5033 (2020年10月10日発行) P.46

曽根博仁 (新潟大学血液・内分泌・代謝内科教授)

登録日: 2020-10-13

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【目標体重の目安は年齢によって一定の幅もあることを考慮する】

近年,「個別化」と「柔軟な対応」が進む糖尿病診療であるが,本稿では,食事療法における体重コントロールと総エネルギー摂取量について取り上げる。前稿の「目標体重」の目安として,総死亡が最も低いBMIが年齢によって異なり,一定の幅もあることを考慮し,以下の式から算出する。
65歳未満:〔身長(m)〕2×22
65~74歳:〔身長(m)〕2×22~25
75歳以上:〔身長(m)〕2×22~25

*75歳以上の後期高齢者では現体重に基づき,フレイル,(基本的)ADL低下,併発症,体組成,身長の短縮,摂食状況や代謝状態の評価をふまえ,適宜判断する。

また従来,標準体重に乗じて用いていた「身体活動量」という係数は,新ガイドラインでは,下記の「身体活動レベルと病態によるエネルギー係数」へ変更されている。
①軽い労作(大部分が坐位の静的活動):25~30
②普通の労作(坐位中心だが通勤・家事,軽い運動を含む):30~35
③重い労作(力仕事,活発な運動習慣がある):35~
そして,以下のように目標体重を用い,総エネルギー摂取量の目安を算出する。
総エネルギー摂取量(kcal/日)=目標体重(kg)×エネルギー係数(kcal/kg)

高齢者ではフレイル予防の観点から身体活動レベルよりも大きい係数を設定し,摂取エネルギー目標を上げることも可能である。また,高度な肥満例など,目標体重と現体重との間に乖離がある場合は,患者のモチベーションを維持するためにも,治療初期には実現可能な目標設定で,その後の状況をみて再設定するなどの配慮をしてよい。

【解説】

曽根博仁 新潟大学血液・内分泌・代謝内科教授

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