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膝痛の証明[痛み探偵の事件簿(2)]

No.4966 (2019年06月29日発行) P.40

須田万勢 (諏訪中央病院総合診療科/リウマチ膠原病内科,聖路加国際病院リウマチ膠原病センター)

登録日: 2019-06-28

最終更新日: 2019-06-25

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〈あらすじ〉渡村リウマチクリニックにCPPDで通院中の高齢女性がある日,今まで訴えたことのない,膝の内側の痛みを訴えて来院した。迷いながらも鵞足に注射しようとする渡村に,写六がある提案をする。その提案により事件は意外な結末を迎えることになる。

ある日,月イチの常連となっている慢性ピロリン酸カルシウム沈着症(calcium pyrophosphate deposition disease:CPPD症)の患者が入ってきた。85歳女性,ときどき両肩や右足関節にCPPD発作を起こすので,NSAIDsと少量ステロイドで維持している。2週間前から,外傷もないのに急に右膝の内側が痛くなり,片足を引きずっているとのこと。実はこの方,今までに膝にはCPPD発作を起こしたことはない。急に右膝,しかも内側だけが痛くなったというのはどういうわけだろう?

痛みのOPQRSTと,そのほか既往歴や内服状況などは患者データにある通りだ。

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