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(1)アレルギーに対する外用薬─ステロイド外用薬 [特集:ざっくりわかる,皮膚外用薬の選び方]

No.4760 (2015年07月18日発行) P.20

梅林芳弘 (東京医科大学皮膚科学分野准教授)

登録日: 2016-09-08

最終更新日: 2017-02-15

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  • 皮膚のアレルギー疾患のほとんどは,ステロイド外用薬が有効である(例外は蕁麻疹)

    ステロイド外用薬は,4つのランク(strongest, very strong, strong, mild)にわけられ,部位・年齢・症状に応じて使いわける

    ステロイド外用薬と保湿薬を混合すると,保険で査定される懸念は薄まっても,効果は必ずしも薄まらない

    皮膚炎鎮静後の色素沈着は,ステロイド外用薬の副作用ではない

    ステロイド外用薬使用に際して注意すべき落とし穴的疾患(4つの「か」)がある。すなわち,①カポジ水痘様発疹症,②疥癬,③カビ≒ケルスス禿瘡,④carcinoma in situ(日光角化症・ボーエン病・パジェット病),である

    ステロイド外用薬の添付文書には,「妊婦に使用しないことが望ましい」「授乳を避けることが望ましい」と書かれているものがある

    1. 皮膚疾患をざっくりわけると……

    皮膚疾患の総数は2000〜3000以上とされている1)2)ので,疾患個々について網羅的に考えようというのは非現実的である。ざっくり4つのカテゴリ(アレルギー,感染症,腫瘍,外傷)にわけても,皮膚疾患の95%が把握できる3)(図1)ので,ここではそれで考えていこう。それぞれの頻度は,全国調査4)に従えば「アレルギー」53%,「感染症」25%,「腫瘍」11%,「外傷」6%であるが,より大雑把にとらえるなら1/2が「アレルギー」,1/4が「感染症」,1/8が「腫瘍」,1/16が「外傷」でもよい(これに「その他」1/16を加えると100%になる)。

    ここで言う「アレルギー」の範疇であるが,実は「ステロイドが有効な疾患」を原則これに分類している(図1の各カテゴリに対する大まかな治療方針を図2に示す)。つまり,皮膚疾患のおよそ半分はステロイドが有効である。もちろんここには内服薬・注射薬による全身投与が必要な疾患も入っているが,全身投与が有効な疾患であれば,局所投与(すなわちステロイド外用薬)もある程度は有効である(蕁麻疹は例外)。よって,皮膚疾患の治療を学ぶ場合,まずステロイド外用薬の使い方をマスターすることが効率的かつ必要である。

    なお,図1において外用薬が有効なほかの2つのカテゴリ「感染症」と「外傷」は,それぞれ本特集の②と③で解説する。

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