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原発性マクログロブリン血症

登録日:
2017-03-16
最終更新日:
2017-06-16
渡部玲子 (埼玉医科大学総合医療センター血液内科准教授,無菌室治療室室長,病棟医長)
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  • ■疾患メモ

    免疫グロブリンIgMの単クローン性増加を伴うリンパ形質細胞性リンパ腫(低悪性度B細胞性リンパ腫)である。年間発病率は3人/100万人と稀な疾患であり,発見者の名前からWaldenström's macroglobulinemia(WM)と表記されることが多い。

    欧米では近年ゲノム解析の結果,MYD88L265P遺伝子変異が本疾患に関連することが知られ,BTK阻害薬など新規治療薬が導入されている。

    ■代表的症状・検査所見

    【症状】

    無症状の場合が少なくない。過粘稠度症候群による出血症状,クリオグロブリン血症による神経障害,腫瘍の骨髄浸潤による血球減少などにより多彩な症状を示す()。眼底出血による視力障害,様々な末梢神経障害が生じる可能性があり,十分な経過観察とともに,IgM高値の場合(>3000mg/dL)は眼科受診あるいは眼底検査,神経内科受診あるいは筋電図検査などを検討すべきである。

    09_20_原発性マクログロブリン血症

    【検査所見】

    末梢血では単クローン性IgM高値,フリーライトチェーンκまたはλ鎖いずれかの増加,貧血,血小板減少などを認める。確定診断としては骨髄穿刺,生検検査が必要で,小型のリンパ形質細胞の腫瘍性増殖が認められる。腫瘍細胞は表面形質として,CD19,20,IgM,κまたはλ陽性である。染色体検査では時に6q欠損が認められる。MYD88L265P遺伝子変異が90%の症例で認められる(MYD88L265P遺伝子検査はわが国では保険承認されていない)。この変異は本疾患の診断に有用であり,病態,予後,BTK阻害薬など新規治療薬の奏効性に関連することが報告されている。

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