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松本俊彦「クリニック外来で違法薬物使用の疑いのある患者を診たとき③~責めるのではなく、ねぎらいながら」(質疑応答【動画版】)

2022/02/21

【Web医事新報チャンネル】~2022/5

質疑応答【動画版】では、現場の臨床医の先生方から実際に寄せられた質問・疑問を取り上げ、専門家が最新の知見・データに基づいてわかりやすく解説します。
今日のテーマは「クリニック外来で違法薬物使用の疑いのある患者を診たとき」。国立精神・神経医療研究センター薬物依存研究部長の松本俊彦先生にご回答いただきます。
(第3回「責めるのではなく、ねぎらいながら」/全3回)
(視聴時間3分・2022年1月12日収録)

【松本俊彦「クリニック外来で違法薬物使用の疑いのある患者を診たとき」 CONTENTS】

第1回 通報義務はありません
第2回 深刻化する市販薬乱用
第3回 責めるのではなく、ねぎらいながら

【Question】

  • 新型コロナ感染症のパンデミックが起きた後、薬物依存の傾向に変化はありますか?(00:00)
  • 薬物依存の懸念のある患者を専門外来に向かわせるために、かかりつけ医はどのように寄り添い、声をかければいいか、アドバイスをお願いします。(00:46)
  • 依存症治療やアディクション臨床に関心を持つ医学生・研修医、若い医師に向けてメッセージをお願いします。(01:58)

編集メモ~ここがポイント!

  • 違法薬物の使用に関してはコロナ後も横ばいの状況。物流が途絶えているため、違法薬物の入手がしにくくなったり、価格が高くなったりしている

  • 違法薬物の使用や合法薬物の不適切な使用について医師に相談する患者は、どうにかして人生を良い方向に向かわせたいから告白している
  • 「正直に言ってくれてどうもありがとう」「あなたも変わりたいと思っているんだね」「秘密を守って相談に乗ってくれるところがあるよ」といったスタンスで関われば信頼関係ができる
  • かかりつけ医と信頼関係ができた患者は社会資源につながりやすい
  • アルコールや薬物の問題は、一般診療医が知らなければいけないcommonな問題

【関連情報】

「依存症対策全国センター」ホームページ

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【関連書籍】

樋口進編『現代社会の新しい依存症がわかる本─物質依存から行動嗜癖まで【電子版付き】』 ※松本俊彦先生分担執筆

松本俊彦『誰がために医師はいる─クスリとヒトの現代論』(みすず書房サイト)

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