検査に提出する際によく質問されますが,夜中から早朝にかけて複数回,排尿のある患者の場合,どれをもって早朝第一尿,第二尿とするのが妥当でしょうか。
(東京都 M)
就眠後に排尿に起きる現象は夜間頻尿とも言われ,高齢者ではしばしば認められます。夜間に排尿に起きない場合,早朝第一尿は起床時の第一尿と定義されます。起床時第一尿は体動や運動の影響が除外され,濃縮尿であるために感度よく尿蛋白を検出しうるとされています。思春期前後の小児では,体位性蛋白尿(起立性蛋白尿)の頻度が高いので,この年齢層の子どもの検尿を行う場合には,前夜就眠前完全排尿後の早朝第一尿を検査するのが一般的です。
一方,早朝第二尿は,早朝第一尿から朝食前までの尿と定義され,早朝空腹時血糖を反映して1日で最も尿糖が少なくなります。
残り311文字あります
会員登録頂くことで利用範囲が広がります。 » 会員登録する