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政府が普及啓発活動の優良事例を表彰、診療所の取り組みも【薬剤耐性対策】

登録日: 2017-06-27

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政府が主催する「薬剤耐性(AMR)対策普及啓発活動表彰」の第1回表彰対象に、医療・獣医療関係の優良事例12件が選定され、6月26日に都内で表彰式が行われた。

厚生労働大臣賞を受賞したまえだ耳鼻咽喉科クリニック(奈良県)は、診療時にグラム染色による細菌検査をその場で実施し、検査結果を抗菌薬処方の判断に生かす取り組みを12年間継続することで、抗菌薬の処方件数を6分の1に減少させたほか、検査画像を患者に示しながら診断・処方の根拠を説明している点が高く評価された。

同じく厚労大臣賞を受賞した佐賀大病院感染制御部は、初期臨床研修医に対し発熱の鑑別診断や抗菌薬の適正な選択、投与終了の可否判断等の教育を10年間にわたり行ってきた点が高く評価された。

東北大院総合感染症学分野は、感染症危機管理に関する人材育成や医療施設、地域社会への啓発活動などが評価され、文部科学大臣賞を受賞。静岡県立こども病院は、多職種連携チームによる広域抗菌薬の適正使用に向けた啓発活動が評価され、「薬剤耐性へらそう!」応援大使賞を受賞した。

弘前大や地域基幹病院を中心とする情報連携ネットワーク「青森県感染対策協議会(AICON)」と、医学生らでつくる団体「Smile Future Japan」は、薬剤耐性対策推進国民啓発会議議長賞を受賞し、議長の毛利衛氏から表彰を受けた。

毛利氏(前列中央)は「表彰を機に日本と世界のAMR対策がさらに進むことを期待する」と話した

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