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RCTと最小化法 [J-CLEAR通信(72)]

No.4840 (2017年01月28日発行) P.42

折笠秀樹  (富山大学大学院医学薬学研究部バイオ統計学・臨床疫学教授/J-CLEAR評議員)

登録日: 2017-01-26

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  • 比較試験における割付

    比較試験では,介入群と対照群へ割り当てる操作が必要となる。この割り当てる操作のことを,専門用語で割付(allocationあるいはassignment)と呼ぶ。確率的(randomまたはprobabilistic)に割り付ける場合と非確率的に割り付ける場合があり,確率的に割り付けられた比較試験がRCT(randomized controlled trial)である。

    一方,最小化法では確率割付は行わないので,厳密に言えば最小化法を伴う臨床試験はRCTではないということになる。ちなみに,確率割付は,フィッシャー博士が1926年に編み出した手法であり1),その第1号は1948年という説もあるが2),1931年という説が有力である3)

    確率割付

    確率割付の基本は,サイコロの偶奇のような単純ランダム化である。確率的に割り付けることによって,次はどちらへ割り付けられるかを予見できない(予見不能性)という利点がある(表1)。ただし,強い予後因子が存在する少数例試験の場合は,その予後因子に関して両群の背景が偏る(均衡しない)ことがある。このようなときには,確率割付のひとつである層化割付(stratified random allocation)を用いる4)。予後因子で層別し,各層の中で確率割付を行うことで偏りをなくすことができる。


    また,確率割付においては,施設内例数が少ない場合(たとえば4例),その施設の全例が一方の治療群に割り付けられることがある。これでは施設内バランスが良くないことから,施設内で例数をバランス化(均衡化)させる手法として,ブロック割付(block randomization)が用いられる5)。この手法により,ブロックサイズを4に設定すると,4例そろった時点で均衡化する。

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