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次世代・次々世代再生医療

No.4699 (2014年05月17日発行) P.59

近藤 亨 (北海道大学遺伝子病制御研究所幹細胞生物学教授)

登録日: 2014-05-17

最終更新日: 2016-10-26

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組織幹細胞/前駆細胞やこれら細胞から分化誘導した機能細胞を生体に移植する難治性疾患治療の試みが進められている。しかし,移植した細胞が発生過程で構築された複雑な組織内に取り込まれ,期待する機能を長期間にわたり発揮できるのかどうか,検討の余地が残る。
これらの問題を解決する方法として2つの研究が進められている。1つは幹細胞に本来備わっている自己組織構築能力を利用し,試験管内で治療標的組織を再構築して標的組織に移植する試みである。現在までに試験管内で胚性幹細胞から大脳と網膜組織誘導の成功が報告されている(文献1,2)。今後,同様の手法を用いて他の臓器の誘導構築研究が進められていくと考えられる。
もう1つは組織幹細胞それらから分化誘導した機能細胞と細胞間基質などを材料として3Dプリンターにより組織を構築し,それを標的臓器に移植する試みである(文献3,4)。現在までに複数の組織構築が試みられており,今後の展開が非常に期待されている。

【文献】


1) Eiraku M, et al:Cell Stem Cell. 2008;3(5):519-32.
2) Eiraku M, et al:Nature. 2011;472(7341):51-6.
3) Atala A, et al:Sci Transl Med. 2012;4(160):◆160rv12.
4) Xu T, et al:Biomaterials. 2013;34(1):130-9.

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