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認知症予防に向けた健常者レジストリを開発 [精神・神経医療研究センター]

No.4810 (2016年07月02日発行) P.14

登録日: 2016-07-02

最終更新日: 2016-12-08

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国立精神・神経医療研究センターは6月22日、認知症の発症予防を目指した日本初のインターネット健常者登録システム「IROOP」の登録運用を7月5日から開始すると発表した。
IROOPは国の認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)に基づく研究として、(1)認知症発症前の症状の把握、(2)生活習慣改善などにより発症を予防する因子の解明、(3)認知症治療薬開発に向けた臨床研究や治験の促進―などを目的としたレジストリで、対象は40歳以上の健康な日本人(図)。日本医療研究開発機構(AMED)の支援により国立長寿医療研究センターなどと共同で開発され、インターネット上で数万人規模の登録者確保を目指す。
登録者は認知機能の簡易検査である「あたまの健康チェック」を6カ月ごとに無料で受けることができ、IROOPには運用時に入力する個人情報(体重、身長、生活様式、病歴、認知機能など)に加え、こうしたデータも蓄積される。データは企業や研究者による利活用を可能とし、認知症研究の推進を図る。
同センターの水澤英洋理事長は同システムのメリットについて、「健常者のレジストリは日本初。大規模での前向きな介入研究が可能になる」と強調した。


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