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福島の子どもの甲状腺がんで家族会 - 「原因知りたい」

No.4795 (2016年03月19日発行) P.11

登録日: 2016-03-19

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東京電力福島第一原発事故以降に甲状腺がんと診断された福島県内の患者とその家族が12日、情報交換や関係機関への働きかけを目的に「311甲状腺がん家族の会」を結成した。内科医の牛山元美氏(さがみ生協病院)が世話人として参加。島根大医学部の野宗義博氏や獨協医大の木村真三氏が甲状腺専門アドバイザーを務める。
福島県の県民健康調査では事故当時18歳以下だった116人(昨年12月現在)が甲状腺がんと診断。しかしこれまで患者家族同士で交流する場はなく、ようやく5家族7人が集まって家族会発足に至った。
12日の記者会見で牛山氏は「なぜこれだけ多くの甲状腺がんが福島の子どもたちに見つかったのか、全く解明されていない。患者家族はとても悩んでいる」と述べ、医療者のサポートが求められている状況を説明。
ネット中継で参加した患者2人の父親は、診療時に放射線の影響を尋ねた際、担当医師から「影響は考えにくい」「ない」と説明されたとしながら、「まずは原因を知りたい」と訴えた。

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