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大腸内視鏡診断支援AI「EndoBRAIN-EYE」が保険収載(サイバネット)[クローズアップHealth Tech]

登録日: 2024-04-19

最終更新日: 2024-04-19

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サイバネットシステム株式会社は4月17日、内視鏡画像診断支援ソフトウェア「EndoBRAIN-EYE(エンドブレインアイ)」が保険収載されたことを受け、記者発表会を開いた。大腸向けプログラム医療機器としては国内で初めての保険収載となる。

「EndoBRAIN」シリーズは、同社が提供する大腸内視鏡画像を基に病変の検出から鑑別まで行うAIソフトウェア群で、「EndoBRAIN-EYE」は大腸内視鏡画像をAIが解析し、検査中にリアルタイムでポリープなどの大腸病変や肉眼では発見の難しい陥凹型大腸がんも高精度(図1)に検出することができる。2020年に薬事法承認を取得。当初は診療報酬加算のない「区分A1(包括)」で保険収載された。そこから使用実績を踏まえて保険収載後に新規機能区分の該当性について再評価を行う「チャレンジ申請」を実施。本製品を使用することで専門医の腫瘍検出率が21.6%から31.2%に診断精度が上昇することが評価され「区分C2(新機能・新技術)」で、内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術において、病変検出を支援するプログラム医療機器を用いて実施した場合の加算として、60点が付くこととなった。

図1 臨床性能試験による結果

開発に携わる昭和大学横浜市北部病院消化器センターの三澤将史講師は「昭和大学横浜市北部病院、名古屋大学、サイバネットシステム株式会社よるアカデミア発のプロジェクトが保険収載という形で認められたことが重要」と話す。

また、算定要件として「専門の知識及び5年以上の経験を有する医師による実施」とされたことについて三澤氏は「将来的には誰でも使えることを目指したいが、ある程度の経験を積んでいないと安全に内視鏡の挿入をするのは難しいため、安全性の観点からみれば妥当な条件。多くの施設では加算の付かない機器の導入は難しいが、加算が付いたことで導入しやすくなる」と強調した。なお、本製品はオリンパス社製の汎用大腸内視鏡に組み合わせて使用することができる。

EndoBRAIN-EYEを実演する三澤将史氏

▼EndoBRAIN-EYEの詳細はこちら▼
https://www.cybernet.co.jp/medical-imaging/products/endobrain/

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