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リウマチ性多発筋痛症(PMR)[私の治療]

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  • ▶治療の実際

    一手目 :プレドニン5mg錠(プレドニゾロン)10mg/日1回2錠1日1回(朝食後)~20mg/日(朝食後3錠・昼食後または夕食後1錠)2週間

    初期投与量を2週間継続し,自覚症状,炎症反応改善後,漸減する。投与量10mg/日までは,2~4週ごとに5mg錠で0.5錠(2.5mg)分ずつ,投与量10mg/日からは1mg錠を用いて4週間ごとに1mgずつ減量する。

    二手目 :〈漸減中再燃した場合,処方変更〉プレドニン5mg 錠(プレドニゾロン)0.5~1錠(2.5~5mg)または1mg錠を使用し,再燃直前もしくはその1回前の量まで増量。その後の漸減は,初回より緩徐に行う

    三手目 :〈一手目・二手目に追加〉リウマトレックス2mgカプセル(メトトレキサート)1回1〜2カプセル1日1〜2回(朝食後,もしくは朝・夕食後に分服)週1回のみ

    ステロイドの副作用リスクが高い場合やステロイド治療抵抗性で再発する場合,プレドニゾロンとの併用を考慮する(保険適用なし)。ただし,安全性のスクリーニングを十分に行い,少量から開始。腎機能等をみながら増量するなど,リウマチ専門医の指導下に行う。

    ▶偶発症・合併症への対応

    高齢者が多いため,感染症,骨粗鬆症・骨折,高血圧,糖尿病,消化性潰瘍,白内障・緑内障などの出現に注意を配り,事前に予防策を講じる。

    ▶非典型例への対応

    50歳未満例,末梢性関節炎例,発疹を伴う例,炎症マーカーが低値を示す例,再発や治療が遷延する例では,他の疾患である可能性を再考したり,専門医へのコンサルトを考慮したりする。

    【参考資料】

    ▶ Dejaco C, et al:Ann Rheum Dis. 2015;74(10):1799-807.

    ▶ 岡本 完: Evidence Based Medicineを活 かす 膠原病・リウマチ診療. 第4版. 東京女子医科大学病院膠原病リウマチ痛風センター, 編. メジカルビュー社, 2020, p221-6.

    中島亜矢子(三重大学医学部附属病院リウマチ・膠原病センター教授)

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