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小児外科領域におけるロボット手術

No.5079 (2021年08月28日発行) P.46

家入里志 (鹿児島大学小児外科教授)

中目和彦 (鹿児島大学小児外科講師)

登録日: 2021-08-28

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【主に精緻な吻合を必要とする手術で使用】

現在最も使用されている米国Intuitive Surgical社のダ・ヴィンチは,1997年に外科手術支援で米国FDAの承認を取得した。その後,腹腔鏡手術,胸腔鏡手術,前立腺全摘除術,僧帽弁形成術をはじめとする心臓外科手術,泌尿器科手術,婦人科手術というように,各領域でFDA承認を取得し,2005年に小児領域の適応が取れている。ダ・ヴィンチの小児領域における臨床報告は,米国・欧州で03年頃から始まり,消化器疾患,泌尿器疾患,呼吸器縦隔疾患を中心に適応されている。

国内の小児ロボット手術としては03年九州大学で米国Computer Motion社の手術支援ロボットZEUSを用いた4歳女児の腹腔鏡下脾臓・胆囊摘出術が初めて行われた1)。その後,ダ・ヴィンチを用いて小児泌尿器科領域で体重10kg以上の比較的大きな患児に対する腎盂形成術あるいは膀胱尿管逆流手術で症例が重ねられている。最近では,小児消化器領域でも先天性胆道拡張症に対し,ダ・ヴィンチSiあるいはダ・ヴィンチXiを用いた肝管空腸吻合術が行われており,良好な手術成績を得ている。

このように,小児領域における手術支援ロボットの臨床応用としては,精緻な吻合を必要とする手術を対象として適応される傾向にあり,今後,成人と小児の双方に共通する疾患(水腎症に対する腎盂形成術や胆道拡張症に対する肝管空腸吻合術など)の術式に対する保険収載が期待される。

【文献】

1)家入里志, 他:ロボット. 2017;236:13-7.

【解説】

家入里志*1,中目和彦*2  鹿児島大学小児外科 *1教授 *2講師

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