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【人】石川信克さん「結核対策にはエンパワーメントの力があります 」

No.4708 (2014年07月19日発行) P.79

石川信克 (結核予防会結核研究所所長)

登録日: 2016-09-08

最終更新日: 2017-03-28

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  • 石川信克さん(Ishikawa Nobukatsu)

    結核予防会結核研究所所長

    1942年群馬県生まれ。67年東大卒。結核研究所入所後、78〜86年バングラデシュで保健医療協力活動に従事。帰国後復職、国際協力部長、副所長を経て2006年より現職。05年大山健康財団賞、07年保健文化賞受賞。

    結核対策にはエンパワーメントの力があります

    約半世紀にわたり、国内外で結核予防や公衆衛生の向上など保健医療活動に携わってきた。結核研究所や全国の保健所の仲間とともに施設内感染対策の手引きを作成するなど、結核予防と感染対策の牽引役を担っている。「世界的に結核は減少していますが、途上国や貧困層では感染者の集積が起こっています」

    結核医療の原点は、医学部卒業直後、ネパールの山奥の病院で結核治療と公衆衛生に携わっていた岩村昇医師の巡回診療に随行した経験だ。山々を回りながら検査やBCG接種を手伝ううちに、「こんな仕事をしたい」との思いを強くし、「途上国では結核が一番の課題」と説く岩村氏の勧めで結核研究所に入った。

    研究所で診療経験を重ね、英国で公衆衛生を専攻した後バングラデシュへ。栄養の改善や母子保健などプライマリヘルスケアの支援を行うNGOに参加し、「奥地まで分け入って人々の生活を見て、貧困のために結核でも容易に病院に来られないと分かりました」

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