株式会社日本医事新報社 株式会社日本医事新報社

CLOSE

急性前骨髄球性白血病(APL)の治療の現状と今後,問題点について

No.5032 (2020年10月03日発行) P.54

田村秀人 (獨協医科大学埼玉医療センター 糖尿病内分泌・血液内科教授)

木口 亨  (中国中央病院血液内科部長)

登録日: 2020-10-01

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
    • 1
    • 2
  • next
  • 急性前骨髄球性白血病(acute promyelocytic leukemia:APL)の治療の現状と今後,問題点についてご教示下さい。
    中国中央病院・木口 亨先生にご回答をお願いします。

    【質問者】

    田村秀人 獨協医科大学埼玉医療センター 糖尿病内分泌・血液内科教授


    【回答】

     【JALSG APL204プロトコールを標準治療とする。寛解導入時の出血やDS等への対応が課題】

    (1)APL治療の現状

    APLの5年生存率は,90%前後にまで到達しています。以前は急性白血病の中で最も致死的な疾患であったものが,治癒をめざす疾患へと変遷しました。

    APLに対するわが国の標準治療は,2014年のJCO(Journal of Clinical Oncology)に報告されたJALSG APL204プロトコールです1)。寛解導入では,初診時の白血球(WBC)数に応じて,アントラサイクリンとシタラビンの抗癌剤の投与日数が調整されます。それに引き続く地固め療法は,アントラサイクリンとシタラビンを組み合わせた合計3サイクルが行われます。その後は,維持療法として,低リスク群(WBC<10000/μL)にはトレチノイン(all-trans retinoic acid:ATRA)が,高リスク群(WBC≧10000/μL)にはタミバロテン(Am80)が2年間投与されます。一方,海外では,低リスク群を対象に,寛解導入と地固め療法ともにATRAと三酸化ヒ素(arsenic trioxide:ATO)の併用療法を行い,維持療法なしが標準治療となっています。

    残り1,406文字あります

    会員登録頂くことで利用範囲が広がります。 » 会員登録する

    • 1
    • 2
  • next
  • 関連記事・論文

    もっと見る

    関連書籍

    関連求人情報

    関連物件情報

    page top