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■NEWS 指定難病に「膠様滴状角膜ジストロフィー」など2疾病を追加へ

No.4953 (2019年03月30日発行) P.19

登録日: 2019-03-22

最終更新日: 2019-03-22

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厚生科学審議会の指定難病検討委員会は20日、難病医療法に基づき医療費助成の対象とする指定難病として、「膠様滴状角膜ジストロフィー」と「ハッチンソン・ギルフォード症候群」の2疾患を追加することを了承した。厚生労働省は7月上旬をメドに助成の適用を開始する方針。今回の追加により、指定難病は計333疾病となる。

膠様滴状角膜ジストロフィーは、角膜実質にアミロイドが沈着することで眼痛等の不快感とともに著明な視力低下を来す遺伝性の眼疾患で、患者は生涯にわたり角膜移植を受け続ける必要がある。国内の患者数は約400人。

ハッチンソン・ギルフォード症候群は、遺伝性早老症の1種。患者の多くは10代で死亡するが、成人期に至る生存例も報告されている。国内の患者数は約10人。

指定難病には、①発病機構が明らかでない、②治療法が確立していない、③長期の療養を必要とする、④患者数が人口の0.1%程度に達しない、⑤客観的な診断基準等が確立している―の5要件を満たす疾病が選定される。患者の重症度が一定以上の場合、医療費が支給される。

検討委では、関係学会や厚労省研究班から昨年10月までに情報提供のあった38疾病について、指定の妥当性を審議。その結果、1型糖尿病、短腸症など36疾病は要件を満たしていないと判断された。

なお、同日の会合では、指定難病への追加を検討する際の方向性も了承された。検討対象を診断基準や重症度分類を関係学会が承認している疾病に限る。また、指定後に医療費の支給認定を受けた患者がいない疾病などについては、研究班から報告を求めることとする。

指定難病への2疾病の追加を了承した検討委員会

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