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坐骨部褥瘡に対する手術適応や時期は?

No.5081 (2021年09月11日発行) P.46

林 利彦 (旭川医科大学形成外科主任教授)

大浦紀彦 (杏林大学医学部形成外科・美容外科教授)

登録日: 2021-09-12

最終更新日: 2021-09-07

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  • 坐骨部の褥瘡は保存的な治療では完治が困難な症例が多く,また手術しても再発が問題となり手術適応について悩みます。そこで先生の経験から坐骨部褥瘡に対する手術適応や時期についてのお考えをご教示下さい。
    杏林大学・大浦紀彦先生にご回答をお願いします。

    【質問者】

    林 利彦 旭川医科大学形成外科主任教授


    【回答】

    【外来での処置後,時間的な余裕ができたタイミングで手術を行う】

    (1)坐骨部褥瘡の特徴

    坐骨部褥瘡は,寝たきりの状態で発生する仙骨部褥瘡とは異なり,車いすを使用している脊髄損傷の患者に多く認められます。小児から高齢者まで年齢層が幅広いことも特徴です。

    知覚のない坐骨部に高い圧とズレが長時間負荷されることによって,通常,坐骨部近傍の奥から発生して感染のない膿瘍(deep tissue injury)を形成し,そこが物理的な圧迫や感染で破綻し褥瘡となることがほとんどです。感染が制御された坐骨部褥瘡は,発生機序からも理解できるように,坐位にならなければ圧やズレが少なくなるため,保存的に治療しても治癒が可能です。しかし坐骨が露出した褥瘡では3~6カ月の治療期間が必要です。それだけの期間,坐位になることを禁止されるため,精神的なストレスは大きいと言えます。

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