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特集:【実践】ちょいたし漢方

No.4683 (2014年01月25日発行) P.1

新見正則 (帝京大学外科准教授)

登録日: 2014-01-25

最終更新日: 2017-10-23

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巻 頭 言

西洋医が漢方を趣味にすると臨床が楽しくなります。あえて漢方医として振る舞う必要はありません。だって趣味ですから。趣味として,患者さんへの治療手段のオプションとして,漢方を手にしませんか。その第一歩が本特集です。漢方医ではないので漢方理論を知らなくても,腹部診察や舌の診察ができなくても,漢方の古典を読んでいなくてもいいのです。趣味として,それぞれの人のレベルに合わせて保険適用漢方薬を使用しましょう。そうすると診療の幅が広がり,そして困っている患者さんが治ることを経験しますよ。

漢方理論のような昔の知恵を使わないので,適切な処方に出会うまで少々時間がかかるかもしれません。そんな些細なことに躊躇せず漢方を使用してみましょう。漢方の上達の一番の近道は自分で体感することです。漢方の欠点,そして利点を知ることです。

どんなに名医になっても,最初からすべて適切な漢方薬を選択できることはありません。漢方の達人も,実は処方に診断させながら,適切な処方を選択していくのです。

西洋医である我々は,漢方のいいとこ取りをしましょう。患者さんと一緒に適切な処方を探すという気持ちがあれば,明日からでも保険適用漢方薬を処方可能です。

保険適用という立ち位置を大切にしていますので,できる限り直接的な保険の適応病名がある漢方薬を選んで,配置しました。漢方の魅力は,極端なことを言うと,「何でも治ることがある」ということです。つまり適応病名は随伴症状で,主症状が適応病名には含まれていないこともありえます。漢方に心得がある先生がご覧になると,ちょっとおかしな部分もあるかもしれませんが,保険適用という立ち位置を優先したということで,お許し下さい。特に,処方には可能な限り,がっちりタイプには大柴胡湯(8)を,女性には当帰芍薬散(23)を,高齢者には真武湯(30)を,そして子どもには五苓散(17)または小建中湯(99)といった定番の漢方を配置しました。

2014年1月
新見正則

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